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現代人の悩みの一つといわれている「不眠」。不眠症や睡眠障害と密接な関係があるとされているのが「メラトニン」という睡眠ホルモンです。メラトニンは、日中にはあまり分泌されず、夕方から夜間にかけて分泌量が増えていきます。十分に分泌されると、「脈拍」「体温」「血圧」等を低下させ、睡眠の準備ができたと脳に認識させる=つまり「眠くなる」のです。

古代より人間は、太陽が昇ると同時に目を覚まし、日暮れから間もなくして眠るという生活サイクルを体に染み込ませてきました。しかし現代人の中には、昼夜逆転の生活を続けるなどが原因で、正常にメラトニンが分泌されなくなる人が増えているといいます。

メラトニンが必要十分に分泌されなければ、なかなか寝付けない、眠りが浅い、寝ても疲れが取れない、翌朝体がだるい、日中ぼーっとするなど、様々な睡眠障害や睡眠不足による弊害を引き起こすようになります。

不眠症の原因の一つともいえるメラトニン不足。この状態を防ぐには、日中に太陽の光をしっかり浴びる、規則正しい生活を心がけるなどが必要ですが、加えてメラトニンの分泌を促す必須アミノ酸「トリプトファン」を含む食材を摂ることも重要なのです。

All About「食と健康」ガイドで、(社)日本臨床栄養協会認定NR・サプリメントアドバイザー・南恵子さんにお話を伺いました。

「メラトニンは、トリプトファンを原料にセロトニンを経由してつくられます。トリプトファンは、体内では合成されず、食べ物等から摂取しなければなりません。トリプトファンを多く含む食品としては、納豆やチーズ、牛乳などもオススメですが、良質なたんぱく源という意味ではやはりお魚やお肉がいいですね。また炭水化物を一緒にとってインスリンが分泌されるとトリプトファンが吸収されやすくもなるので、ご飯も摂ること。さらに代謝に必要となるビタミンやミネラルを補うためお野菜や果物などを食べることもお忘れなく。基本的なことですが、バランスのとれた食事が、大事になってきます」

ちなみにお肉の中でもトリプトファンの量が多く、消化性に優れているのが“鶏肉”。さらに豚ロース肉や豚レバー、そして牛のレバーもトリプトファンが豊富に含まれています。また、これらの食材はトリプトファンの代謝を助けるビタミンB6が豊富なことも大きな利点です。

一方、トリプトファン不足の弊害は不眠だけではないと、南さんは指摘します。

「癒しホルモンといわれる脳内神経伝達物質の一つセロトニンが減少すると、結果としてうつ状態、不安症、恐怖症などの症状を引き起こすことにもなりかねません。いずれも現代人にとっては深刻な心の病。これらはストレスや不規則な生活リズムだけでなく、極端にたんぱく質を制限するようなアンバランスな食生活も影響すると考えられます」

規則正しい睡眠、そして適量に肉類を食べてトリプトファンを摂取することが現代の心の病を防ぐ手だてになると言えそう。尚、トリプトファンはサプリメントなどもありますが、単体の成分が濃縮されているものを摂っても体内に吸収できなかったり、さらに摂り過ぎると健康障害を招いたりする恐れも。

やはり、いろいろな成分が含まれている食品でバランスよく栄養を摂ることが望ましいのは言うまでもありませんね。

サプリに頼っちゃだめだよ


2013年11月15日更新

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